障害年金を申請しよう、と思ったときに自分でやるか社労士さんに頼むか迷うものですが、参考に自力で申請した人の話を探そうとしたらなかなか出てこなかったので自分で書きます。
(これよく考えたらGoogleは権威のある人のページを上位に表示するので社労士さんのページで検索結果が埋め尽くされてしまうんですね)(ブログランキングで検索したら先輩がいっぱい出ました…とほほ)
※この記事は障害年金の受給決定を保証するものではありません。
障害年金の申請は自分で出来る
まず結論からですが、私は自分で障害年金を申請し、受給資格を得ました。
簡単な作業ではありませんでしたので、自信がないしお金もあるという方は社労士さんに頼む方がいいと思います。
受給できたところで先に何割か社労士さんに支払ってるうちに生活費が尽きてしまう…自分でやるしかない。自分でやれるならやりたい、という方は是非実際どんな感じなのか体験談を読んでいって下さい。
自力で申請に踏み切った理由
社労士さんに代金をお支払いする余裕が無かったのが一番の理由ですが、他にも下記の要因がありました。
・初診日がはっきりしている
・書類仕事に慣れている
・無職で時間に自由がきく
これらは自力で申請するにあたり難易度が下がるのでは?と思い決断しました。
結果として正しかったです。
社労士さん達は初診日のことを口を酸っぱくして気をつけろといいます。転院を繰り返していたり初診日と思わしき日が何年も前で記憶が定かではないなどは社労士さんに頼んだ方が安全だと思います。
逆に私は初診日がはっきりしていて間違いようがありませんでした。初診の病院も健在で証明の取得も容易です。
書類仕事も事務職だったので慣れていました。ブログなんてやってるので自分語りも得意です。申請書でたっぷり自分語りができます。(感情を込め過ぎてはいけませんが)
そして無職なので「明日すぐ病院いって書類直して貰ってきます!」とかも出来ました。
申請は不測の事態の連続なのでこれも有利でした。
ですがあくまですぐに動けて楽だったと言うだけで素早く準備しなくてはならないという事はありません。忙しい方はゆっくりでいいと思います。
こんな感じの条件が揃っていたら自分で申請を検討してもいいんじゃないかなと思います。
年金事務所に相談の予約をして行く
最初はまず年金事務所に相談に行きます。
年金事務所は混んでますので予約をした方がいいです。HPに予約専用ダイヤルが書いてありますのでそこに電話しましょう。
どうも運が悪いと「水際作戦」というのをやられて「あなたは症状が軽いから対象じゃないよ」と門前払いをされる事もあるようです。
しかしながら受給の可否を決めるのは年金事務所の窓口の人ではありません。本来そんな事をされる謂れはないのです。
もし酷いことを言われて追い払われても泣かないぞ、と決めて行きました。
しかし杞憂だったようで、初回は淡々と申請資格があるかどうかを調べられ、申請できるようであれば必要書類を渡されます。次回の相談までに病歴・就労状況等申立書を書いてきてね、あと初診の病院に証明書を書いて貰って持ってきてね。と言われて終了です。
初診の病院に初診の証明書を貰いに行く
初診が今通院している病院でなければ、初診の病院に初診日の証明書を書いてもらう必要があります。
引越して転院して遠方だったりすると厄介です。
私は初診の病院に電話で事情を説明し、証明書を書いて貰って出来上がったら連絡を貰い、それから受け取りに直接病院に行き診断書代を払う運びにして頂きました。
各病院で運用が違いますので遠方だったらまず電話で相談してみましょう。全て郵送で対応する病院もあるようです。
病歴・就労状況等申立書を書こう
病歴・就労状況等申立書を書きます。この書類の厄介なところは「こう書けばいいですよ」というお見本や指示が存在しないということです。
正解は日本年金機構の障害年金の審査をやっている組織と社労士のみぞ知る、で一般には公開されていないのです。
なので「たぶんこうかな」と書いてみるしかありません。しかも書くところが多い。
私はとりあえず書いてみて、障害年金の申請のサポートをしたことのある方にチェックを有料でお願いしました。
年金事務所へ相談に行き次の指示を貰う
この年金事務所への相談へ行き指示を貰う、という工程はなんども繰り返されます。なので以降は省略します。
場所によっては相談が混んでいてなかなか予約がとれない!ということがありますので、何事も早め早めで進めていきましょう。
初診の証明書を見せたところでようやく本格的に申請へ向かっていきます。
現在かかっている病院で診断書を取るように、という指示を貰いました。
病歴・就労状況等申立書も見せましたが、年金事務所の方は必要事項に抜けがないかなどのチェックはしますが「この書き方だと受からないよ」とかのチェックはしてくれません。
病院で障害年金申請のための診断書作成をお願いする
自力の障害年金申請において一番大事な工程です。
障害年金の判定で一番重要視されるのは医師の書く診断書だと言われています。
自分の病状を正確に書いて貰えるようにするのが大切です。
医師は家でぐったりしている患者を見たことはない
当然ですが医師は外に出られる程度に元気なときの私しか見たことがありません。
無気力で何もできず朝から晩までベッドに転がったままの私は見たことがないのです。
なので、何も働きかけないまま「診断書書いてください」とだけ伝えると比較的元気な状態を切り取ったような診断書になってしまいます。
なので、診断書を依頼するときに改めて『普段の家での様子・困っていること・症状』などしっかり伝えて診断書に反映して貰えるようにしましょう。
私は口で伝えるのが下手なのでわかりやすく書面にまとめて渡しました。
書類が揃ったらいざ申請へ
医師の診断書、病歴・就労状況等申立書、初診日の証明書、他住民票など必要な書類が揃ったらいざ、申請です。
省略しましたが書類不備で何度も病院と年金事務所を行ったり来たりしました。大変でした。
年金事務所の相談窓口で、申請の書類を書いて判を押し、チェックが終わったら申請完了です。
お疲れさまでした。
私の場合4ヶ月に及ぶ長い戦いでしたが、そこから結果がでるまで更に約3ヶ月かかります。
無事に受給が決まっても実際に年金が振り込まれるまで更に1ヶ月を要します。
生活費が苦しい人はそれまでに貯金が尽きてしまうかもしれません(私アウト寸前でした)。
なので申請を検討している方は一刻も早く行動を起こすことをおすすめします。
振り返って辛かったこと
申請をする中で「これはしんどい!」となったことも記載しておこうと思います。
コミュニケーション必須!
うつ病だろうが発達障害だろうが、年金相談では窓口の人とコミュニケーションを取らねばなりません。病院の先生にも普段と違うことを頼まなくてはなりません。
私は人と接すること、普段と違うことをするのが苦になる症状を持っていますので毎回毎回とても苦痛でした。
幸い、罵倒されたりつらい目にあうことはありませんでしたが、人と会うだけでしんどいものはしんどいです。
それが申請までの期間中何度もありますので、ずーーっとストレスを感じ結果としてその間は症状が悪化してました。
誰が正解かわからない。年金事務所の窓口の人も、病院の先生も、みんな間違う。
年金事務所の相談窓口の人の言うとおりにして書類書いて持って言ったら、「それは間違いだから直して」と言われてまた直して持っていったら「それは間違ってるから直して」と言われてまた直す……ということがありました。
病院の先生に書いて貰った診断書も書き漏らしがあって何度も修正して貰いに病院へ……。
という風に「プロの言うとおりにしてたら正しく導いて貰える」というスタンスでいると間違ったまま申請に至り不備で不受理なんてことになりかねません。
常に自分でこれで正しそうか確認し情報収集しながらやる必要があります。(しかも答え合わせは無し)
正直全然気が休まりません。
病状が悪化しました(2回目)
こんな感じで。
障害年金を申請するということは何かしら体調が万全ではないと思います。
その状態で頑張らなくてはいけない、というのも念頭に置いておいた方がいいと思います。
大変ですが、「思ったより大変だった!」と慌てて嫌になるより「これはきっと大変だぞ」と心して挑む方が「大変だけど案外いけるかも」と感じられるかなと思います。
挑戦する人は大変だけど、これから先のためにここだけはなんとか頑張ってみて欲しいです。
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